高齢者も安心できるお風呂へ!階段・手すり・滑り対策を解説

「親と同居することになったけど、今のお風呂は転倒が心配」
「年齢を重ねても、安心して入浴できる浴室にしておきたい」
住宅内の事故の中でも、浴室は特に注意が必要な場所のひとつです。この記事では、高齢者が安心して入浴できるお風呂にするための、段差・手すり・滑り対策について解説します。
浴室で事故が起きやすい場所
浴室内で特に注意したいのは、以下のような場面です。
脱衣所と浴室の間の段差:またぐ際につまずきやすい箇所です
浴槽をまたぐ動作:足を上げる動作でバランスを崩しやすくなります
濡れた床での歩行:石けんや皮脂で滑りやすくなった床は、転倒のリスクが高まります
立ち座りの動作:浴槽の出入りや、洗い場での立ち座りは、特に足腰への負担が大きい動作です
これらの場面に対応した対策を組み合わせることで、転倒事故のリスクを減らすことができます。
バリアフリー対策1.段差の解消
脱衣所と浴室の間の段差を小さくすることで、またぐ際のつまずきを防ぎやすくなります。ユニットバスへのリフォームでは、床のかさ上げや排水経路の見直しによって、段差をできる限り抑える工事が可能な場合があります。
在来浴室からの変更では、建物の構造によって解消できる段差の程度が変わるため、現地調査での確認が必要です。
→ 在来工法浴室をユニットバスに変える方法について詳しく見る
バリアフリー対策2.手すりの設置
手すりは、設置する位置によって役割が異なります。
浴室出入り口の手すり:またぐ際、姿勢を安定させるために設置します
浴槽の縁の手すり:浴槽をまたぐ際、体を支えるために設置します
洗い場の立ち座り用の手すり:椅子からの立ち座りをサポートします
浴槽内の手すり:浴槽の中での立ち座りを補助します
手すりを取り付ける壁には下地の補強が必要になることが多いため、リフォームのタイミングであわせて設置しておくと、あとから追加するより費用や手間を抑えやすくなります。
将来的に必要になりそうな場合は、下地補強だけ先に入れておくという選択肢もあります。
【実際の施工事例のご紹介】
Before

After

参考価格:147万円
施工期間:5日
施工内容:大工/電気/配管/解体/土間打ち/組立/設置/手すり/窓交換/UB交換外壁補修/外壁塗装/防蟻/柱補強/防蟻処理/
商品:TOTO サザナ Sタイプ
コメント:
宇都宮市にて、在来工法のタイル張りのお風呂から、TOTO「サザナ Sタイプ」へのリフォームをご依頼いただきました。以前工事を担当させていただいたお客様からのご紹介で、ご実家のリフォームをお任せいただきました。
既存浴室を解体したところ、長年の使用による下地の傷みが確認されたため、必要な箇所の柱補強や防蟻処理を行い、安心して長くお使いいただけるよう浴室まわりの状態からしっかりと整えました。また、ユニットバスへの交換にあわせて窓も交換し、外壁の補修・塗装まで施工しています。
バリアフリー対策3.滑りにくい床材
濡れた状態でも滑りにくい加工が施された床材を選ぶことで、転倒のリスクを減らせます。
表面に細かな凹凸がある床材や、水はけの良い設計の床は、滑りにくさと同時に汚れの付きにくさにもつながります。
掃除のしやすさについては、別記事でも詳しくご紹介しています。
→ 掃除しやすいお風呂にするには?リフォームで選びたいおすすめ機能を見る
バリアフリー対策4.またぎやすい浴槽
浴槽のふちの高さ(またぎ高さ)が低いタイプを選ぶことで、またぐ際の負担を減らせます。
浴槽の形状・素材による違いは、別記事で詳しく比較しています。
バリアフリー対策5.開閉しやすい扉
開き戸は開閉時にスペースが必要になる一方、引き戸や折れ戸は少ないスペースで開閉でき、車椅子や介助が必要な方にも配慮しやすい扉です。
扉の種類ごとの違いは、別記事で詳しく比較しています。
→ お風呂のドアは折れ戸・開戸・引き戸どれがいい?違いを見る
バリアフリー対策6.ヒートショック対策
急激な温度変化による体への負担(ヒートショック)も、高齢者の入浴時に注意したいポイントです。
浴室暖房乾燥機の設置や断熱リフォームは、転倒対策とあわせて検討したい要素です。
→ 冬のお風呂が寒い!浴室リフォームでできる断熱・寒さ対策を見る
→ 浴室乾燥暖房機は必要?メリット・デメリットと後付け費用を見る
【実際の施工事例のご紹介】
Before

After

参考価格:約21万円
施工期間:1日
施工内容:換気扇交換/配線/分電盤増設/本体設置
コメント:
栃木県日光市にて、浴室暖房の取付工事を行いました。既存の換気扇を交換し、浴室暖房乾燥機を新たに設置。あわせて配線工事と分電盤の増設を行い、200V用・100V用の子ブレーカーをそれぞれ追加しています。
栃木県日光市は冬場に冷え込みやすく、浴室と脱衣所との温度差が気になる地域でもあります。浴室暖房を設置することで、入浴前に浴室内を暖められ、寒い時期の入浴をより快適に。急な温度差によるヒートショック対策としてもおすすめです。
リフォームのタイミングについて
バリアフリー対応は、「必要になってから」ではなく、「必要になる前」に検討しておくことで、工事の選択肢が広がりやすくなります。
特に手すりの下地補強は、壁の仕上げ工事とあわせて行う方が、あとから追加するより自然な仕上がりになりやすい部分です。
ご家族の将来を見据えて、今回のリフォームでどこまで対応しておくかを検討することをおすすめします。
バリアフリーリフォームで使える補助金
手すりの設置や段差解消などのバリアフリー工事は、介護保険の住宅改修費支給や、固定資産税の減額措置など、活用できる制度がある場合があります。
まとめ
高齢者が安心して入浴できるお風呂にするためには、段差の解消、手すりの設置、滑りにくい床材、またぎやすい浴槽、開閉しやすい扉、ヒートショック対策など、複数の対策を組み合わせることが大切です。
必要になってから慌てて対応するのではなく、リフォームのタイミングであらかじめ検討しておくことで、より自然な形で安全性を高められます。
株式会社CRLOWNでは、ご家族の将来を見据えたバリアフリーのご提案も行っています。「親との同居に向けて安全な浴室にしたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。




