キッチン収納はどう選ぶ?引き出し・吊戸棚・パントリーの使い分けを解説

キッチン収納は、収納量を増やすだけでは使いやすくなりません。「使う場所の近くに、使う物をしまう」ことを基本に、引き出し・吊戸棚・パントリーを役割分担させることが大切です。
毎日使う食器や調理器具は引き出し収納、使用頻度が低い物は吊戸棚、食品やストック品はパントリーというように分けると、出し入れしやすく、片付けも続けやすくなります。
この記事では、キッチン収納で失敗しやすいポイントを押さえながら、引き出し・吊戸棚・パントリーの使い分けを解説します。
キッチン収納は「量」より「使う場所」で選びましょう
収納が足りないと感じると、キャビネットや棚を増やしたくなります。しかし、収納を増やしても、使う場所から遠かったり、奥にしまい込んで取り出しにくかったりすると、キッチンは使いにくくなります。
まずは、キッチンにある物を次のように分けて考えましょう。
毎日使う物
食器、箸、コップ、調理器具、調味料週に数回使う物
鍋、フライパン、保存容器、弁当箱使用頻度が低い物
来客用食器、季節家電、ホットプレート、大きな鍋食品・日用品のストック
レトルト食品、飲料、乾物、キッチンペーパー、ゴミ袋
この分類をしてから収納場所を決めると、「あるのに使っていない収納」が減り、必要な容量も見えやすくなります。
引き出し収納は、毎日使う物をしまうのに向いています
現在のシステムキッチンでは、足元まで使いやすい引き出し収納が主流です。立ったまま中を見渡しやすく、奥の物を取り出しやすいことが大きな特徴です。
引き出し収納に向いている物
引き出しには、使用頻度が高く、調理中や配膳時にすぐ取り出したい物を収納するのがおすすめです。
フライパン、鍋、鍋ぶた
ボウル、ざる、保存容器
菜箸、包丁、計量器具
毎日使う食器やカトラリー
調味料やラップ類
ゴミ袋、ふきん、キッチン消耗品
特にコンロ下には鍋やフライパン、シンク下にはボウルや洗剤など、作業する場所の近くに収納すると動線が短くなります。
引き出し収納の注意点
引き出しは便利な一方で、物を詰め込みすぎると何が入っているか分からなくなります。深い引き出しには、仕切りやボックスを使って用途ごとに分けると整理しやすくなります。
また、食洗機を入れる場合は、その分だけ下部収納が減ります。食洗機の容量だけでなく、鍋や調理器具の収納場所も同時に考えることが大切です。
→ 食洗機は必要?深型・浅型・フロントオープンの選び方を解説
吊戸棚は、使用頻度が低い物の収納に向いています
吊戸棚は、キッチン上部の空間を使える収納です。下部収納や背面収納だけでは足りない場合に役立ちます。
吊戸棚に向いている物
吊戸棚には、毎日取り出す必要がない物を収納するのが基本です。
来客用の食器やグラス
ホットプレート、たこ焼き器
季節限定の調理器具
保存容器の予備
キッチンペーパーなどのストック
使用頻度の低い鍋や製菓道具
手の届きにくい高い位置には、軽くて割れにくい物を置くと安心です。
吊戸棚を付ける前に確認したいこと
吊戸棚を増やせば収納量は増えますが、視界が狭くなり、キッチンが圧迫感のある空間になることもあります。特に対面キッチンでは、吊戸棚の有無によってLDKの見え方が大きく変わります。
「収納を優先するか」「開放感を優先するか」を考えたうえで選びましょう。吊戸棚を付けない場合は、背面収納やパントリーで不足分を補えるか確認することが必要です。
→ 対面キッチンのメリット・デメリット|後悔しない選び方を解説
パントリーは、食品と日用品のストックをまとめる場所です
パントリーは、食品や日用品のストックをまとめて収納するためのスペースです。キッチン本体の収納を、調理中に使う物に集中させやすくなるため、片付けやすいキッチンづくりにつながります。
パントリーに向いている物
米、飲料、レトルト食品、乾物
お菓子や朝食用の食品
キッチンペーパー、ラップ、アルミホイル
ゴミ袋、洗剤などの日用品ストック
防災用品
使用頻度の低い調理家電
食品の在庫を一か所に集められるため、買いすぎや賞味期限切れを防ぎやすい点もメリットです。
パントリーは「広さ」より「位置」が重要です
パントリーは大きければよいわけではありません。冷蔵庫・キッチン・ダイニングから遠い場所にあると、買い物後の片付けや調理中の出し入れが負担になります。
おすすめなのは、冷蔵庫の近く、またはキッチンの出入り口付近です。買い物から帰ったあとに、食品をしまう動線を短くできます。
一方で、奥行きが深すぎると、奥に置いた物が見えず、ストックが埋もれやすくなります。棚の奥行きや可動棚の高さも、使いやすさを左右するポイントです。
収納の配置は「調理・配膳・片付け」の流れで考えます
使いやすいキッチン収納をつくるには、物の種類だけでなく、作業の順番に合わせて収納場所を決めることが大切です。
調理で使う物は、コンロ・シンクの近くに置く
鍋やフライパン、調味料、菜箸、ボウルなどは、コンロやシンクの近くにあると作業がスムーズです。
例えば、コンロ下に鍋やフライパン、シンク下にボウルやざる、調理台付近に包丁やまな板を収納すると、調理中に何度も移動する必要がありません。
食器は、配膳しやすい場所に置く
食器やカトラリーは、ダイニングテーブルへの動線を考えて収納します。対面キッチンなら背面収納、壁付けキッチンならキッチン横の収納など、配膳する人が取り出しやすい位置に置くと便利です。
食器洗い後の片付けまで考える
食洗機を使う場合は、洗い終わった食器をどこへ戻すかも重要です。食洗機から遠い場所に食器棚があると、毎日の片付けが負担になります。
食洗機・シンク・食器収納を近くに配置できると、洗う・乾かす・しまう流れが短くなります。
キッチンの形によって、収納の考え方は変わります
キッチン収納は、壁付け・対面・アイランドなど、レイアウトによっても考え方が変わります。
壁付けキッチンは、背面収納を活用しやすい
壁付けキッチンは、背面側に食器棚やパントリーを配置しやすい点が特徴です。キッチン本体には調理中に使う物を、背面収納には食器・家電・食品ストックを置くと役割を分けやすくなります。
→ 壁付けキッチンのメリット・デメリット|向いている家を解説
対面キッチンは、手元収納と背面収納の分担が大切です
対面キッチンでは、キッチン本体の収納だけに頼ると不足しやすいため、背面収納やパントリーの計画が重要になります。
吊戸棚をなくして開放感を出す場合は、何をどこにしまうかを先に決めておきましょう。収納量を確保したい場合は、カップボードの幅や高さ、パントリーの位置まで含めて考える必要があります。
アイランドキッチンは、収納と通路幅の両立が必要です
アイランドキッチンは、複数人で作業しやすい一方で、周囲に通路が必要になります。収納を増やしすぎると、通路が狭くなり、動きにくくなる可能性があります。
収納量だけでなく、扉や引き出しを開けた状態で無理なく通れるかも確認しましょう。
→ キッチンの種類はどれがいい?壁付け・対面・アイランド・独立型の違いと選び方を解説
収納計画の前に、今ある物を見直しましょう
キッチンリフォームは、収納を見直すよい機会です。新しい収納を増やす前に、現在キッチンにある物を一度確認してみましょう。
見直したい物
使っていない食器やグラス
同じ用途の調理器具
賞味期限が切れた食品
何年も使っていないキッチン家電
使いにくい保存容器
必要以上に増えたストック品
物の量を整理すると、本当に必要な収納量が見えてきます。収納を増やすためのリフォームではなく、暮らしに合った収納をつくるためのリフォームにすることが大切です。
キッチン収納でよくある失敗と対策
収納量だけを増やして、使いにくくなる
収納を増やしたものの、扉が大きくて開けにくい、奥が見えない、高すぎて届かないといった失敗があります。
収納は、面積ではなく「取り出しやすさ」まで考えて選びましょう。
パントリーを作ったが、物が埋もれてしまう
奥行きが深いパントリーでは、奥に置いた食品や日用品が見えなくなりがちです。
可動棚を活用し、よく使う物は手前や目線の高さに置くと管理しやすくなります。
食洗機で減る収納を考えていない
食洗機を採用した場合、下部収納の一部は使えなくなります。鍋やフライパン、ゴミ箱などの置き場を決めずに進めると、完成後に収納不足を感じることがあります。
食洗機を検討する場合は、収納計画とセットで考えましょう。
吊戸棚をなくして、収納が不足する
開放感を重視して吊戸棚をなくすことは有効ですが、代わりとなる収納が必要です。背面収納やパントリーで補えるかを確認せずに決めると、物がカウンターに出たままになりやすくなります。
キッチン収納は、設備選びと一緒に決めることが大切です
キッチン収納は、食洗機・シンク・コンロ・レンジフードなど、選ぶ設備によって必要な容量や配置が変わります。
例えば、食洗機を入れるなら下部収納の減少を補う計画が必要です。大きなシンクを選ぶなら、シンク下に何を置くかも変わります。キッチンを使いやすくするには、一つの設備だけで決めず、全体のバランスを見ることが重要です。
→ キッチンにまつわる商品の選び方|天板・シンク・収納・コンロから選ぶポイントを解説
→ キッチンのシンクはどう選ぶ?素材・大きさ・お手入れの違いを解説
まとめ|収納は「しまう物」と「使う場所」を決めてから選びましょう
キッチン収納は、引き出し・吊戸棚・パントリーを適切に使い分けることで、使いやすさが大きく変わります。
引き出し収納:毎日使う食器や調理器具
吊戸棚:使用頻度が低い軽い物やストック
パントリー:食品・日用品・調理家電のストック
大切なのは、収納を増やすことではなく、使う場所の近くに必要な物をしまえるようにすることです。食洗機やキッチンの形、背面収納とのバランスまで考えて計画しましょう。
株式会社CRLOWNは、地域に根ざして複数店舗を展開し、キッチン交換から対面化、内装工事、LDKリノベーションまで一体で対応しています。リフォームに加えて新築事業も手がけているため、設備の入れ替えだけでなく、暮らし方や間取り・動線まで踏まえたご提案が可能です。




